本日の1枚 Loudest Whisper

 Loudest Whisper / Children Of Lir (CD)

Children of Lir [12 inch Analog]

Children of Lir [12 inch Analog]

 
 アイリッシュ・フォーク・グループ、1973年にリリースされたファースト・アルバム。
 とりあえず、バンド名が好いですね。最も大声のささやきですよ。
 アレンジの妙が素晴らしいとのレコ屋の謳い文句に惹かれて購入してみたら、なんというか、あか抜けないロック調の曲が多くて微妙にガッカリ。
 しかし、めげずに何度か聴いていくと、宗教的なドリーミーさやソフト・ロッキンなコーラス・ワークなど、何とも形容し難い魅力を感じてきたり。
 
 アイリッシュ・フォークらしい陰影の『Lir's Lament』や、同様なフォーキーさで女性ヴォーカルも英国らしい『Children Of The Dawn』などは、購入前に期待した音であります。
 しかし、たおやかにフォーキーな曲調にいきなりエレキ・ギターがギュンギュン鳴り響く『Good Day, My Friend』や、思い切りにどサイケな『False Prophets』などは購入前の気分からすると想定外でした。
 ガレージなサウンドに女性コーラスが響く『Mannanan, Pt. 2』なんて、GS歌謡な雰囲気ですし。
 
 内にこもるドリーミーさが印象的な『Dawning Of The Day』や、子守歌系に穏やかなフォーキーさの『Farewell Song』などからは、胡散臭い宗教の香りが漂ってきたり。
 まるで中学校の音楽発表会みたいな雰囲気の『Sad Children』は、素人っぽくも儚げな女性コーラスがなかなか素敵だったり。
 一番のお気に入りは、少々トライバルなリズムとスライドの響きから南国的な緩さを感じる『Cold Winds Blow』。ジェントルな歌声、女性コーラスにリコーダーの音色が好いのです。
 
 
 Cold Winds Blow