ここ最近読んだ2冊

 「クロノリス」

クロノリス?時の碑? (創元SF文庫)

クロノリス?時の碑? (創元SF文庫)

 未来から送り込まれる巨石により、都市が次々と破壊されていく。
 侵略(?)の目的が語られていくのかと思いきや、荒廃する世界の中で政府が、群衆がどのように行動していくのか、そっちがメインに語られます。
 そして、主軸になるのはあくまでも主人公の個人的な家族関係。混乱する社会の中で親子の結びつきが弱まったり強まったり。
 人間ドラマとしての語り口はなかなか秀逸であります。
 よくわからないままアクロバティックに収束するラストもなんだか凄い。
 
 「天使はモップを持って」
天使はモップを持って (文春文庫)

天使はモップを持って (文春文庫)

 キュートな女性清掃作業員がオフィスの中で起きる事件を解決していく、日常の謎系なミステリ短編集。
 ちょいとファニーにほのぼの系かと思いきや、どの事件にもドロドロしたえぐい人間関係が背景に登場してきます。
 謎が解決しても、全然気分がスッとしない。でも、あくまでもライトに読ませる。
 シリーズ化してるようだけど、次作を読みたいような読みたくないような・・・。