本日の1枚 Meg Baird
Meg Baird / Seasons On Earth (CD)
- アーティスト: メグ・ベアード
- 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード
- 発売日: 2011/09/21
- メディア: CD
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フィラデルフィアのフォーク・グループ、エスパーズのメグ・ベアードによる、2枚目のソロ・アルバムです。
アコギを中心にしたフォーキーなSSWアルバムで、レコ屋の謳い文句でジュディ・シルやヴァシュティなどが引き合いに出されているのも、決して過言ではない素敵な盤であります。
まぁまずは歌声の素晴らしさ。美しく透き通ったその声は、時に可憐に、時に力強く。シンプルな楽曲が中心であるのに多彩に聴こえるのも、その歌い方の微妙な差異から生み出されているもの。
ペダル・スティールやドブロをフィーチャーし、オールド・タイミーなテイストを散りばめたアレンジにも関わらず、歌声の陰翳は英国フォークな佇まいがあります。
オープニングの『Babylon』から、シンプルにフォーキーな魅力が全開。儚さと強さを横断すアーシーな歌声がたまらない。
シンプルな美しさでは『Even Rain』が抜群。すっと伸びる高音コーラスの儚げな可憐さにキュンときます。
しかし、儚げであっても、ペダル・スティールが呑気なユルさを付加してて面白い。『The Finder』なんて、歌声とギターの紡ぎは英国の森の中で、背景はハワイな浜辺みたいな感じであります。
何も前情報無しで聴いたら、きっと70年代前半くらい音楽だと思っちゃいそうですが、実は2011年のリリース。
そういやラストの『Song For Next Summer』とか、微妙にエレクトロニカな感性を感じたりしますね。
『Stars Climb Up The Vine』のアコギなんて、なぜか電子楽器の音色を聴いてるような味わいがあります。
僕のお気に入りは『Share』と『Beatles And The Stones』。
前者は消え入りそうな儚げコーラスが素敵なアシッド・フォークで、でもトローンとしたメロウさが心地良くもあります。
後者はハウス・オブ・ラブのカヴァーで、凛としたフィメール・フォークな仕上がり。波のように押しては引くアルペジオの上を浮遊する、清廉な歌声がこれまたたまらないのです。
Beatles And The Stones