本日の1枚 電気グルーヴ

 電気グルーヴ / 人間と動物 (CD)

人間と動物

人間と動物

 
 電気グルーヴのアルバムはこれでもう13枚目になるらしい。まず特筆すべきは、トータルで46分しかないこと。カセットテープに入る長さです。集中して聴くには、これくらいで丁度いいのかもしれない。
 過去作に比べると、あまり実験的なものもないし、思い切りバカっぽいのもないけど、音楽の鋭さと笑えるポップ感のバランスが実に好い。インパクトには欠けても、中毒性の高いアルバムであります。
 
 ディスコな『The Big Shirts』で始まり、80'Sエレクトロな『Missing Beatz』、ミニマルな『Shameful』と、ニュー・ウェーヴなものからハード・ミニマルなものまで、これまでの音を総括するようなヴァラエティさ。
 しかし、別に「懐かしの」音を再現している感は無く、今に面白い音を気楽にリコンストラクションしている楽しさを感じます。
 
 お気に入りは、モロにニュー・オーダーな『Slow Motion』。音は『Sub-Culture』で歌は『Blue Monday』といった感あり。
 あとはハードにブリブリした『私は牡蠣になりたい』。タイトルも素晴らしいが、4つ打ちリズムの心地良い単調さと叙情的なシンセによるトランシーさがたまらない。
 
 
 Missing Beatz