本日のつぶやき
・音楽を聴きながら本を読んでいると、妙に世界観がクロスする瞬間を味わえることがあります。
・今日は「包帯クラブ」(ハンバートハンバート)を聴きながら「首鳴り姫」(岡崎祥久)を読んでいて、その素敵な気分を味わえました。
本日の1枚 包帯クラブ
- アーティスト: ハンバート・ハンバート,サントラ,佐藤良成
- 出版社/メーカー: MIDI(P)(M)
- 発売日: 2007/09/12
- メディア: CD
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2007年公開の映画、「包帯クラブ」のサントラ。音楽を手掛けたのは、ハンバートハンバートであります。
映画は未見なんですが、傷ついた人の傷ついた場所に包帯を巻きに行く・・・てストーリーなんですって。確かに世界観がピッタリかも。
音はまぁハンバーハンバートらしいフォーキーさが素敵なんですけれど、特筆すべきは、ほとんどの曲がハミングだけで歌われてること。
ジェントルさと哀愁が抜群に増しております。
ロックなグルーヴィさも湛えた『Tiny Boat』、ブルージーな『Sick And Tired』とかもいいですが、やはりシンプルにフォーキーな曲のほうが好みかな。
英国フォークな雰囲気の『おソウシキごっこ』、和ものノスタルジックな雰囲気の『達磨さんころんだ』、「ルルルー」なヴォーカルと弦楽器のアレンジが素晴らしい『最後の一葉』とかね。
優しい耳への感触と儚げな哀愁感がとても好い。
特にお気に入りは、『Oh, You Are All I Need』。アコギのみのシンプルな演奏に、ただ「Oh, You Are All I Need」て言葉が繰り返されるだけの1分強の曲なんですけど、エレクトロニカな空気感が素敵で、何度もリピートしてしまいます。
口笛もキュートな『押忍!であります!』、「ラララー」な歌声が跳ねる『そこから何が見えるだろうか』もラヴリーでいいなぁ。
本日の1冊 PLAY プレイ
- 作者: 山口雅也
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2004/09/17
- メディア: 単行本
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どのお話でも一貫して家族の破綻が描かれておりますが、現代社会の病理を描こうなんて意図は無さそうで、全体に漂うブラック・ユーモアな感性もあり、暗黒な結末にも関わらずかえって爽快な読後感を味わえます。
特に、引きこもりな人たちの鬼ごっこを主題にした「黄昏時に鬼たちは」が秀逸。錯覚を利用したトリックも良いが、妙にリアルさを感じる作品でした。
逆にイマイチだったのは「ゲームの終わり/始まり」。虚実が入り混じる展開は面白いのに、ラストがこんな安直なオチじゃねぇ・・・。