本日の1枚 Robert Lester Folsom
セレクト交換会に参加して、毎回情けない思いをすることがあります。自分が持ってる曲であることに気付かず、「初めて聴きましたが、いい曲ですねー」てな感想を書いてたとき。
ただまあね、音楽の好みなんて変化していくものですから、気付かなかった良さに目覚めさせてくれるというのも、セレクト交換会の醍醐味であるかもしれないなぁ、と言い訳したりして。
Robert Lester Folsom / Music And Dreams
米国のアマチュア・シンガーソング・ライターが1976年に自主制作したアルバム。8年前に「ソフトロック幻の名盤」として再発されたものです。当時僕はスウィートでポップなソフロ盤を探していて、シンプルで音の薄いこのアルバムは数回聴いただけでCD棚の奥にお蔵入り。今回カレンダー・セレクトで天パーさんが選んでいて、今日久々にCDプレイヤーに乗せてみました。
するとねぇ、なぜこの素晴らしさに気付かなかったのかと大後悔ですよ。何がイイって、このメロディ・センス。あんまり歌は上手くないんだけど、それを補って十分にお釣りがくるほど、ほのかな優しさと美しさを湛えたメロディが素晴らしい。
薄すぎて魅力ないように思っていたサウンドも、少しずつズラしたエレピの入り方とか、よく聴けばアレンジは神経質なほど細やかで、薄い空気感は儚くもキラキラした美しさを感じます。
天パーさんが選んだアップテンポな『My Stove's On Fire』は後ろ向きな能天気さが素敵だし、他にも、メロディがとにかく美しい『Music And Dreams』、ジャカジャカしたアコギが心地良い『Biding My Time』、ボサ・タッチでちょっぴりメロウな『Spanish Lady』など、なかなかの名曲揃いですね。うーん、もっと早くに気付くべきだったよ。