本日の1枚 URBAN ACID

 iPod に取り込むため、自分の部屋のレコ棚を漁って楽しんでいます。10年以上聴いてない盤がゴロゴロ出てきて、ついつい時間を忘れて聴きまくり。





 V.A. / URBAN ACID (LP)
 '80年代後半に、ヒップホップ・ネタの再発で一世を風靡したロンドンの URBANレーベル。ジェイムス・ブラウンやその周辺の音源に始まり、レア・グルーヴ系のみならず様々な音楽の発掘に長け、最も信頼できる再発レーベルの1つでした。
 そういえば、ジャクソン・シスターズの『ミラクルズ』とか、ダンス・クラシックものも URBANレーベルで知ったんだったっけ。
 そんな良質レーベルの URBAN が、英国のセカンド・サマー・オブ・ラヴな時代の波に呑みこまれ、'88年に突然リリースしたアルバムがこれです。
 タイトルどおり、アシッド・ハウスのコンピ。本当に存在したのかすら疑わしい、無名の英国のユニットばかり収録されています。
 当然ながら英国らしく、精神的なトリップ感を重視し、肉体的なグルーヴ感は薄い曲ばかり。面白くはあるんだけど、どこかチャチな作りのピコピコ音は、今聴くとやっぱりちょっと恥ずかしい。
 そんななかで注目に値するのは、CHARM てユニットの『Walk On The Wild Side』。もちろんルー・リードのカヴァーです。
 ルー・リードの元曲は、ベース・ラインが強烈に印象的で、ヒップホップでネタにされたり、フリー・ソウルのコンピで紹介されたり、果てはカヒミ・カリーの曲でフレーズが使われたりしてますね。
 その『Walk On The Wild Side』の「ネタ」としての上質さに、初めて気付いたのがこの曲ではないかと思われます。
 あのベースのフレーズと「トゥッ、トゥル」てコーラスのループはとってもアシッドで、さらに澱んだグルーヴ感は身体も脳髄も震わせます。アシッド・ハウスにピッタリはまってて、これは今でも十分にカッコ良い。

トランスフォーマー+2

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