本日の2枚 グラウンド・ビート
本日はリクエスト(?)にお答えして、ソウルⅡソウルを紹介しようとレコ棚を探しても発見できず。どうやら実家に置いたままのようです。ゴールデン・ウィークに実家に行くので、それまではしばらく保留ということで。
さて、ソウルⅡソウルといえばグラウンド・ビート。ゴー・ゴー的なリズム・パターンの、例のゆったりとした重いビートですね。
ダブ的な手法と洒落た味付けとともに、ソウルⅡソウルが発明(?)したこのリズムは、アッという間に音楽シーンを席巻しました。
何処も彼処もグラウンド・ビートって感じで、同じような曲が山のようにリリースされてましたが、その中でもアホらしくて面白かったのが、名曲をグラウンド・ビートでカヴァーするという企画もの。
これまた今では聴くのが恥ずかしいようなモノばかりですが、当時は大のお気に入りだった2枚を挙げておきましょう。共にグラウンド・ビート真っ盛りの'90年にリリースされています。
D.N.A. featuring Suzanne Vega / Tom's Diner (12" single)
米国の女性シンガー・ソングライター、スザンヌ・ヴェガの名曲(原曲はアカペラ)を、イタリアのハウス・ユニット D.N.A.(アート・リンゼイとは関係ありません)がリミックスしたもの。
これがもう、ただ単純にスザンヌ・ヴェガのアカペラをグラウンド・ビートに乗っけただけ。なんですが、すっごく良いのですよ。
グラウンド・ビート独特のウネリまくる単調なグルーヴ感と、彼女の飾り気の無い歌声がなぜかピッタリ合うのです。ダンス・ミュージックとは無縁な位置にある音楽を、無理矢理にでも融合させようとして大成功した稀有な例でしょう。
とりあえず、重いビートの上で朴訥と語られる彼女の言葉、そして名フレーズ「トゥ、トゥ、トゥール、」てスキャットがアーシーに響き渡る様は、今聴いても十分に魅力的です。
元々は勝手に作られた海賊盤だったのが、彼女の好意で正式リリースされ大ヒットとなり、今ではベスト盤にまで収録されています。
Lio / The Girl From Ipanema (12" single)
フレンチ・ロリータのリオがカヴァーした『イパネマの娘』を、屋敷豪太がリミックスしたもの。
これまた、ただ単純にリズムをグラウンド・ビートに置き換えただけの代物。
リズムとベースが入れ替わった所為で原曲のボサ仕様はすっかり消え去ってますが、代わりにフレンチ・ポップの(良い意味での)キッチュさが増しています。
リオのイメージどおりのカラフルでポップな曲で、キュートさが大好きでした。
ま、これは今聴くとちょっと恥ずかしい部類に入るかな。。。