本日の1枚 インドの小室哲哉

 ankoroさんセレクトに影響され、A.R.ラフマーンの音楽を聴いています。
 
 A.R.Rahman / The World Of A.R.Rahman (CD)
 
 
 映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』で一躍脚光を浴びた、インド映画(タミル映画)で音楽監督をしている人です。
 『ムトゥ』以外でも『ジーンズ』や『ボンベイ』など、日本でもそこそこの人気を持つタミル映画は、たいていこの人が音楽監督を務めています。
 インド・ポップスの革命児と呼ばれる人なんですが、『ムトゥ』公開当時の日本は小室サウンドが全盛の時代で、なぜかインドの小室哲哉と紹介されていました。ま、シンセ使ってるという共通点があると言えばあるんだけど・・・。
 
 この人の魅力は、ずばりヘンテコなコラージュ感覚。
 インドの伝統ポップスをデジタルビートに乗せ、なんでもかんでも面白い音を詰め込んでいく手法は、ブレイクビーツにサンプリングを乗せていくのと全く同じ感覚のもの。単純に面白いんですよ。
 その面白コラージュが彩るのは、大袈裟に叙情的な歌のメロディ。分かりやすい豪華絢爛さと人間臭さ、それはまるでお昼のメロドラマのようでもあります。
 
 このアルバムはラフマーンの代表曲を集めたベスト盤で、アジアのCDやDVDを扱っているムジカテックて会社からリリースされたもの。
 1曲目の『ジーンズ』で使われた曲からもう、ラフマーン節が炸裂しています。激しいビートにインド・ポップな泣きのメロディ、大袈裟なシンセの音色と、1度聴いたら耳から離れないインパクトの強さ。
 コッテリしすぎなので何回か聴いたら飽きてしまいますが、しばらくするとまた聴きたくなってしまうんです。ウチの近所のラーメン屋に例えるなら、天下一品のこってりラーメンのような感じでしょうか。