本日の1枚 久し振りのレゲエ

 もう10年以上前のことになりますが、一時期レゲエに凝っていたことがあります。
 その当時にレゲエ好きだった人なら実感してもらえるでしょうが、レゲエのレコ漁って結構大変だったんですよ。
 とりあえず毎月何百枚もの新譜7インチシングルがリリースされるし、そのほとんどはカスばっかりだけど当時は試聴できるレコ屋なんてほとんどなくて、何を買ったらいいか分からないけど買わなきゃすぐに売り切れるし。過去の名曲が再発されてもすぐに売り切れちゃうからチェックは欠かせないし。
 ラジオでエアチェックした曲や店員のオススメの曲を中心に無造作に買い集めていた結果、レゲエを聴き始めてからわずか1年程度で、レゲエの7インチシングルが千枚を超えてしまいました。
 こりゃもうダメだ、と思って、レゲエ熱がどんどん冷えていってしまい、気が付けばレゲエを全く聴かなくなってしまいました。
 今でもたまにはレゲエを買ってみたい気持ちになったりしますが、なんかもう何を買ったらいいのか見当もつかないし、すっかり手を出しにくい分野になってしまっております。
 コンピでも聴いてみようかな。CDで。
 
 J.C.Lodge / Telephone Love (12")
 
 
 今はどうなのか知りませんが、僕がレゲエを聴いていた80年代後半頃では、ジャマイカ産のレゲエと英国産のレゲエとの間には明確な溝があったように思います。ファン層もはっきり分かれてましたし。
 そんななか、英国レーベルでありながら、ジャマイカ現地で人気のアーティストを起用してその溝を埋めることに成功したのが、今回zoukyさんセレクト8曲目の曲をリリースしたGREENSLEEVESなんです。
 英国らしい爽やかでクリアな音と脳に染み入るダブ、それに本場ジャマイカのどっしりと地に足の付いたグルーヴ感が混ざり合ったサウンドは、ジャマイカものばかり聴いてた僕にはとても新鮮で魅力的に思えて、結構ハマってたんです。
 
 これは、'88年にリリースされた、GREENSLEEVES最大の、いや当時のレゲエでは最大のヒットなった曲です。レゲエに興味のない人でも耳にしたこと多いはず。
 メランコリックな音と重く圧し掛かるベース、そして妖艶な歌声の魅力はなんとも形容しがたいものがあります。
 同時代の英国レゲエ特有なシンセの軽さは控えめで、ジャマイカもの特有なねっちょり感も薄く、とはいえ両者の魅力も兼ね備えていて、どちらのファンの心も掴んだ逸品なんです。
 歌モノなのに凄まじいグルーヴ感も素敵だなぁ。