第14回セレクト合戦 勝手にレビュー 風来坊さん編
本日のレビューは、その風来坊さん。
裏テーマは「宇宙」とのこと。単純に曲名に「宇宙」がついてるものではないので、全くそのテーマに気付きませんでした。
壮大な宇宙から小さな宇宙まで、どの宇宙からも風来坊さんらしいポップさが伝わってきます。ふわふわと穏やかで可愛らしい曲を中心に選ばれてますが、どの曲からもポップ・ミュージックに対する求道的な姿勢を感じました。今回のセレクト合戦に参加されたすべての方のなかでも、ポップさに関しては最高のセレクトだと思います。
収録されている曲目は、
01. 佐野元春 / 月夜を往け
02. Flex Life / 寝ても醒めても
03. Tears For Fears / Call Me Mellow
04. Idha / Sweet September Rain
05. 宮崎貴士 / 正しい数の数え方
06. 土岐麻子 / プラネタリウム
07. Stevie Wonder / Passionate Raindrops
08. Swan Dive / Get Back Together
09. The Delgados / Girls of Valour
10. Kate Bush / King of the Mountain
11. ムーンライダーズ / スペースエイジのバラッド
12. 坂本真綾 / うちゅうひこうしのうた
(01) は、ギター・ポップな感触のキラキラしたギターのポップさに驚き。こういう軽快さにこそ佐野元春のロックへの想いを感じることができるような気がします。
(02) は、強めのダンス・ビートに絡むソウルやラテンの息吹き。ごった煮な濃さながら、あくまでも耳にはソフトで、軽やかなポップさが素敵ですね。グラウンド・ビート全盛期の良質な英国ダンス・ミュージックを思い出しました。
(03) は、懐かしい気分になるギタポな曲。パステル・カラーなポップさが素晴らしいです。気になってるもののまだ未購入の盤なんですが、買っちゃおうかなぁ。
(04) は、とても透明感の高い音と歌声の響き、メロディの美しさのなかに、英国らしいポップさを感じる曲です。
(05) は、日本的な小さな宇宙感に閉じられた可愛い世界。こういう箱庭感性のポップさに、J-POPでしか表現しえないキュートさを感じます。これは掛け値なしに素晴らしい。一番のお気に入りです。
(06) は、エレピの響きが引っ張る柔らかなポップさが、彼女の声質にピッタリですね。購入を迷ってた盤なんですが、早速買っちゃいましたよ。
(07) は、どこから聴いてもスティーヴィー節なメロディに、らしい穏やかなグルーヴィさが素敵。もともとノーチェックでしたが風来坊さんのブログを読んで購入し、買って良かったなぁ、と思った盤ですよ。
(08) は、(06)と同感覚な穏やかな柔らかさ、温かさに包まれた音が織り成す、ラヴリーなメロウさに心地良く酔いました。ソウルやボサに対する解釈がどこか北欧的で、カントリーのメッカであるナッシュビルのユニットとは思えないですね。
(09) は、少々のフニャフニャ感とキャッチーな泣きのメロディがいいですねー。英国ロックはこうでなきゃ。
(10) は、発した歌声が無限に拡散していくような不思議な空間感覚、落ち着けない穏やかさは、やはり彼女らしいですね。
(11) は、これでもかとポップさを詰め込んだアレンジに頬も緩みます。ラストの大合唱からナレーションまで、どこまで何が本気なのか分からないユーモアさがいいですねー。
(12) は、ふわふわした感触の音色に透明感のある歌声が浮かぶ名曲。もちろん僕も大好きな曲ですよ。
↓風来坊さん本人の解説はこちら
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20020104