第14回セレクト合戦 勝手にレビュー FURUさん編
本日のレビューは、FURUさん。
FURUさんセレクトのサブ・テーマは「ビートルズ・カヴァー集」。
原曲のイメージどおりのモノ、全くかけ離れいるモノ。多様なカヴァーが集約されているにも関わらず、FURUさんらしい雰囲気で統一されているように思いました。
それが何なのか上手く表現できませんが、ノスタルジックな音や歌声の感触、穏やかなようでファンキーな演奏、少々の呑気さを伴うユーモア・センス、、、といったところでしょうか。
オリジナルのビートルズの楽曲に対する聴き方まで変わってしまうような、素敵なカヴァー選曲センスに参りましたよ。
僕にとって特筆すべきことは、1枚も手持ちが無かったことですね、やっぱり。(02)は聴いたことがある気もしますが、コンピにでも収録されてたのかな。
収録されている曲目は、
01. Savoy Truffle / Ella Fitzgerald (1969)
02. She's A Woman / Jose Feliciano (1969)
03. Maxwell's Silver Hammer / The Bells (1971)
04. Being For The Benefit Of Mr. Kite / Big Daddy (1992)
05. Rocky Raccoon / Lena Horne & Gabor Szabo (1970)
06. Drive My Car / Bobby McFerrin (1988)
07. Your Mother Should Know / Lana Cantrell (1969)
08. Michelle / Ray Terrace (196?)
09. A Hard Day's Night / Peggy Lee (1965)
10. Don't Let Me Down / Ben E. King (1969)
11. I Want You / Sarah Vaughan (1977)
12. Rain / Greg Allman Band (1985)
(01) は、いきなりの渋い選曲。ちょっと歪んだブラスの音とか原曲に近いアレンジに、ドスの効いた歌声が重くファンキーに響きます。
(02) は、リズムやアレンジにブラジリアン・フィーリングが漂うアコースティックなカヴァー。穏やかなグルーヴ感がカッコ良くって、これが一番のお気に入りでした。
(03) は、男女の掛け合いヴォーカルでコミカル&キュートにカヴァー。やや呑気なコーラスも最高で、これも大のお気に入りです。
(04) は、これもコミカルにカヴァー。この曲のカヴァーなんて初めて聴きました。アホっぽいノリが素敵です。
(05) は、こちらは原曲の雰囲気を無視したジャジー・グルーヴなカヴァー。演奏、歌声ともに余裕のあるファンキーさがカッコ良いです。これも欲しい!
(06) は、1人ヴォーカリーズなカヴァーで、面白さではこれが断トツですね。キレのいいヒップさと声ゆえの脱力感が素敵すぎます。とにかく上手い。
(07) は、ズッコケ音楽なイントロがいきなりノッペリと変化する謎のアレンジが凄いですね。
(08) は、チャカポコとラテン・ソウルにカヴァー。オルガンの音色がナイスです。歌声がラテンしてないところもなんだかいいですね。
(09) は、演奏は軽快なんですが、歌声はちょっぴりやる気なさげな雰囲気。これもいい感じだなぁ。お疲れ感が曲に相応しいかも。
(10) は、歌声はヘヴィなんですが、跳ねるピアノなどの演奏がとても軽やかなので、結構アッサリとした味わいがあります。
(11) は、いきなりビヨビヨした音色のシンセが響くエレクトロ・ラテンなカヴァーなんですが、これがサラ・ヴォーンだとは驚きです。
(12) は、締めに相応しいゴスペルなカヴァー。ビートルズ・カヴァー集だとの認識がなければ、絶対にカヴァーだとは気付かなかったと思います(笑)。
↓FURUさん本人の解説はこちら
http://www.bb.din.or.jp/~furumoon/odai-select14.htm