本日の1枚

 Mark Henley / Riversong (CD)

リヴァーソング(紙ジャケット仕様)

リヴァーソング(紙ジャケット仕様)

 ミネソタ出身のシンガー・ソングライター、マーク・ヘンリーが1976年にマイケル・ジョンソンのSanskritレーベルからリリースした唯一のアルバム。
 マイケル・ジョンソンのアルバムに参加していた人で、この盤もヘンリーとジョンソンの共同プロデュース名義になっています。
 SSWファンの間では神格化されていた盤で、高値で売買されていたようですが、めでたくCD化されました。
 実際に耳にすると、その評判に間違いがないことが分かります。
 アコギのアンサンブルと美しい歌声を基調としたシンプルな楽曲は、とにかく優しさに心を打たれます。人生の哀しさ、切なさを踏まえたうえで慈愛に溢れているようで、ついホーッと聴き入ってしまいます。
 音楽に「癒し」という表現を使うことは大嫌いなんですが、この盤を聴いていると本当に癒されるような気持ちになります。
 
 きよさんが選んだオープニング曲『Everyone Tuesday』から、ぐーっと惹き込まれます。美しいハーモニーが染み込んでくるようで、この曲が一番のお気に入りです。
 ちょっぴりウキウキしたカントリー調の『Don't You Go Under』や『Give Me Time』も、心弾むというよりホッとする印象を受けます。
 ボサ・ノヴァ好きには、ジェントルなギターの紡ぎと歌声の美しさが乾いた空気感で響く『After Saturday』がオススメ。
 タイトル曲『Riversong』は淡い色調のアコギの紡ぎと、ヴォーカルの薄い間の取り方が絶妙です。