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 Joan Baez / Diamonds & Rust (LP)

Diamonds & Rust

Diamonds & Rust

 「フォーク・ソングの女王」といわれ、ボブ・ディランらと共に60年代フォークを支えたジョーン・バエズ
 この盤は、'75年にA&Mからリリースされたアルバムで、ラリー・カールトンジョー・サンプルなど、LAのフュージョン系ミュージシャンたちが参加しています。
 彼女の本来のフォーキーなサウンドに、洗練されたフュージョンAORなテイストが加わり、肩の力を抜いて心地良く聴けるアルバムとなっています。
 
 やや演歌調のアレンジに清楚な歌声が響くタイトル曲で幕を開け、ジャクソン・ブラウンのカヴァー『Fountain Of Sorrow』が続きます。軽快なピアノとパーカッションから始まるこの曲は、彼女の持ち味とLAの風が出会った、この盤を象徴するかのような爽やかでメロウな楽曲です。
 その他カヴァーでは、スティーヴィー・ワンダー『Never Dreamed You'd Leave In Summer』、ボブ・ディラン『Simple Twist Of Fate』、ジャニス・イアン『Jesse』を取り上げています。
 オリジナルでは、ラリー・カールトンの味付けが光る『Children And All That Jazz』が素敵。フュージョンぽく伸びやかな高音で歌う彼女の歌声が清々しい。
 そして、この盤の目玉は、ブラジリアン・テイストのフォーキー・グルーヴ『Dida』。エレピやフルートの音色をバックに、彼女のスキャットが軽やかに舞い上がります。これは本当にカッコ良いですよ!