第16回セレクト合戦 勝手にレビュー SHINODAさん編

 ジャケに「RADIO DAYS」と書かれたSHINODAさんのセレクト、聴いてビックリ、1930〜40年代の音楽を中心に集められています。
 ラジオから流れてくる音楽を楽しむような、ノスタルジックな気分にうっとりです。
 しかも、どの曲もすごく映像的なんですね。聴いていると、モノクロ映画の断片のような映像が頭の中にどんどん浮かんできます。
 大きなマイクの前で身体を揺らしながら歌う女性、楽器を抱えてスウィングする楽団、西部の田舎町の街角で砂ぼこりをかぶりながらギターを鳴らす男たち、、、。
 聴いているとどんどん素敵な気分になれるグッド・ミュージック。ある意味、今回最も印象的なセレクトでした。
 ちなみに手持ちは無し、お気に入りは③④⑦です。
 
 収録されている曲目は、
 01. Georgia On My Mind / Mildred Bailey
 02. Wildwood Flower / Original Carter Family
 03. Beat Me Daddy, Eight To The Bar / The Andrew's Sisters
 04. Ta-Hu-Wa-Hu-Wai / Andy Iona And His Islanders
 05. Goody Goody / Benny Goodman And His Orchestra
 06. Java Jive / The Ink Spots
 07. Take It Away, Leon / Leon McAuliffe & His Western Swing Band
 08. House Of The Rising Sun / Woody Guthrie With Almanac Singers
 09. Matilda / King Radio
 10. I Yi Yi Amigo / The Mills Brothers
 11. Got A Letter From My Darlin / Memphis Jug Band
 12. Someday You'll be Sorry / Louis Armstrong
 
 (01) は、モノクロの映像が浮かんでくるような、甘くノスタルジックな音にうっとり。プチ・ノイズも味があります。
 (02) は、素朴なメロディの繰り返しがアーシーでクセになります。
 (03) は、ウキウキしてくるノリが素敵です。コーラスの強弱で増してくるリズム感が凄い。
 (04) は、『やんなっちゃった節』の原型なんでしょうか。中盤の「うっー、うっー」てコーラスにも参りました。こりゃ面白い!
 (05) は、スウィングしてますねー。演奏している様子、歌っている様子が目に浮かんでくるようです。
 (06) は、マン・トラで有名な曲ですね。深い味わいのあるコーヒー賛歌。ちょっとひと息、といったところでしょうか。
 (07) は、ゆるい音色で展開されるブギウギな高速のスウィング感がカッコ良い。ショック太郎さんも指摘されてますが、細野晴臣『Pom Pom蒸気』の原型なんでしょうか。歌い方も似てますね。これが一番のお気に入りかな。
 (09) は、暑い国の音楽ですが、ねっとり感はないですね。夏の終りの夕べ、という感じがします。
 (10) は、余韻の残るコーラスがお見事。
 (11) は、いい加減に楽しんでるような無骨な雰囲気ですが、リズムカルな声の配置など、計算された洗練さが見え隠れします。
 (12) は、心地良く眠りを誘う優しい音色に、突然聴こえてくるしわがれ声。多幸感あふれる締め括りです。
 
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