本日の1枚

 The Cowsills / We Can Fly (LP)

We Can Fly

We Can Fly

 ファミリー・グループ、と聞いて僕がまず思い出すのは、ジャクソン・ファイヴやパートリッジ・ファミリー、ブラディ・バンチなんですが、僕よりも上の世代になるとカウシルズが最初に頭に浮かぶ人が多いようです。
 ま、その理由は大橋巨泉の「牛もしってるカウシルズ」て駄洒落によるところが大きいのでしょうが・・・
 
 さて、この盤は、'69年にリリースされたセカンド・アルバムで、ほとんどの曲は兄弟が作曲したものだとか。
 アルバム全体を包む爽やかさ、ハッピーに跳ねるポップさと甘酸っぱい青春っぽさが魅力的で、ソフト・ロック・ファンにとってはなかなか素敵な佳曲が続きます。
 
 オープニング『We Can Fly』は、浮遊感いっぱいのフワフワしたイントロから、躍動感いっぱいの軽快なリズムをたたみかけていく、タイトルどおり空を飛びそうな曲。美しいメロディを辿るコーラスとともに、ソフト・ロックとしては最高に素敵な曲です。
 FURUさんが選んだ『Gray Sunny Day』は、穏やかに転調していく姿から微細なサイケ感がにじみ出ていて、それが美しいコーラスと相俟って素晴らしい味わいを深めています。
 グルーヴィ・ロックな『Gotta Get Away from It All』は、ファンキーな音と歌声と、ちょっぴり間の抜けた空気がいい感じです。