本日の1枚

 The Groop / The Groop (CD)

Groop

Groop

 男女混声のサンシャイン・ポップなグループ。sundazedからの再発で、オリジナルは1969年のリリース。
 プロデュースはトキシー・フレンチ、アレンジはボブ・トンプソン、さらに作家としてサンディ・サリスベリーなどが参加しています。
 
 で、内容のほうは、まさに王道ソフト・ロックな楽曲が並びます。ロジャニコやフィフス・ディメンションなんかのエッセンスを凝縮したようなサウンドやコーラス。
 どこかで聴いたような音が続くので確固たるオリジナリティみたいなのは感じられませんが、ソフト・ロックを聴き慣れた者にとっても、完璧とも思えるようなメロディやコーラスが素晴らしい。
 たっぷりの甘さとドリーミーさとハッピーさ、そしてちょっぴりのサイケさを湛えたアレンジも抜群で、裏ジャケに書いてあるように、まさに「60年代後半のロサンゼルス・シーンの完璧なスナップショット」と思えます。
 
 オープニングのメロウな『A Famous Myth』から、スウィートさがもうたまらない。
 『The Continental』は、ドリーミーなぼんやり感と躍動感とを行き来するアレンジが素敵。
 『Blustery Day』は、アシッドなフォーキーさが素敵なオープニングから全体を包む微サイケな空気感が素晴らしく、このアルバム一番のお気に入り曲です。
 キャロキン作の『Going Back』は、ソフト・ロッキンなアレンジで、バーズのとはまた違う味わい。
 『The Jet Song』は、アッパーなリズムと多幸感がまさにもうソフロ・ロックな逸品。随所に挿入される、ちょいとグネグネしたアレンジがまた好いのです。
 ボーナスの『Don't Leave Me』は、ニルソンの作品。ホーンなどのアレンジが盛り上げる高揚感がウキウキのソフロ・チューン。