第19回セレクト合戦 勝手にレビュー めんちかつさん編
今回の僕のテーマは「子供モノ」だったんですけど、曲としてはフレンチ・ボッサが中心になっています。
では、フレンチ・ボッサの産みの親は誰か?
ピエール・バルーたちにブラジル音楽を伝えたのは、ブラジルの詩人ヴィニシウス・ヂ・モライスといわれています。
あの『イパネマの娘』を作詞した人ですね。
さて、めんちかつさんが今回のテーマに選ばれたのが、「best of vinicius de moraes」。
作詞家をテーマに選ぶところが通(つう)ですねぇ!
もちろんポルトガル語なんて全然分かりませんが、言葉の響きの素敵さは伝わってきますね。
収録されている曲目は、
01. Lamento No Morro / Antonio Carlos Jobim e Roberto Paiva (1956)
02. Se Todos Fossem Iguais A Voce / Antonio Carlos Jobim e Roberto Paiva (1956)
03. O Astronauta / Odette Lara & Vinicius De Moraes (1963)
04. Ela E Carioca / Marcos Valle (1963)
05. Minha Namorada / Vinicius De Moraes e quarteto em cy (1965)
06. Por Voce / Ronnie Von (1967)
07. A Tonga Da Mironga Do Kabulete / Vinicius de Moraes, Toquinho e Marilia Medalha (1971)
08. Blues Para Emmett / Toquinho e Vinicius De Moraes (1971)
09. Sei La... A Vida Tem Sempre Razao / 合唱 (1972)
10. Um Pouco Mais De Consideracao / Toquinho (1973)
11. Carta Ao Tom 74 / Vinicius De Moraes & Toquinho (1974)
12. Garota De Ipanema / Toquinho e Vinicius De Moraes (1975)
曲目ごとの感想です。
(01) は、全体としては穏やかな曲調ながら、土着的なサンバのリズムが盛りたてる静かな高揚感が素敵です。
(02) は、しっとりとした甘さと哀愁感が漂います。ちょっとたどたどしい語感の女性コーラスがとても好みです。
(03) は、イントロの軽やかなグルーヴィさがカッコ良い!
(04) は、「カリオカ」はリオ娘という意味だったんですね、そんなことも知りませんでしたよ。だってこの曲の邦題、『彼女はカリオカ』なんだもの。
(05) は、普通にいい歌ですが、アコギの刻みのタメがツボを突いてます。
(06) は、これまたイントロがカッコ良い! なんとなくフレンチ・イエイエっぽい雰囲気。
(07) は、イントロのヘンテコな語りと背後のジェントルなコーラスがもう最高ですね。
(08) は、スピード感と微妙なファニーさにワクワクゾクゾクしてきます。
(09) は、シー4姉妹が歌う『Sei La』は絶対持ってると思うんですけど、微妙にヴァージョンが違う気もします。何に収録されてたのかなぁ・・・。で、この曲はやっぱりエン・シーのが素敵。じんわりと広がるグルーヴ感と、彼女たちの清廉な歌声が絶妙ですね。
(10) は、ありがちなボッサ曲のようで、しっかりと耳に残るメロディと語感のキャッチーさ、小粋なグルーヴィさがクセになります。
(11) は、人生の悲哀と喜びを湛えたような壮大さがグッときました。自分の葬式に流してもらいたいような曲です。
(12) は、ラストはやっぱこの名曲で。イントロの掛け合いが素敵です。
ちなみに手持ちは、ヴァージョン違いとかで手持ちのどれがどれやら正直よく分かりませんが、掲載されているのと同じ盤を持ってるのは(03)(04)(06)(07)。特にお気に入りは(10)(11)です。
- アーティスト: ヴィニシウス・ヂ・モライス&トッキーニョ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2007/03/28
- メディア: CD
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↓めんちかつさん本人の解説はこちら
http://d.hatena.ne.jp/nota10/20080524