第19回セレクト合戦 勝手にレビュー cytoronさん編

 僕がセレクト合戦に参加したのは4年前の第9回からなんですけど、これまでに無かった今後の新たな可能性を感じたのが、このcytoronさんのセレクトです。
 テーマはローラ・ニーロで、カヴァー曲などを収録されています。
 で、何が問題(?)なのかというと、1トラックの中に数曲をつなげたりして、12トラックでトータル23曲が収録されているのです。
 これまでにも曲と曲とつないでいたモノや、ボーナスとして12曲を超える曲数を収録したモノはありましたが、1トラックに数曲をつないだり編集したりというのは初めて。
 反則的ではあるものの、革命的な試みですね。僕もやってみたくなりました。
 
 収録されている曲目は、
 (Track.01)
 01. Baby Let's Swing / Todd Rundgren
 02. Save the Country / Thelma Houston
 (Track.02)
 03. Spinnin' Top / Orlons
 (Track.03)
 04. Dancing In The Street / Martha & The Vandellas
 (Track.04)
 05. Stoned Soul Picnic / Mongo Santamaria
 06. Wedding Bell Blues / Walter Raim Concept
 (Track.05)
 07. LU / Peggy Lipton
 (Track.06)
 08. Emmie / Ronnie Dyson
 09. Stoned Soul Picnic / Roy Ayers
 10. Stoney End / Barbra Streisand
 (Track.07)
 11. And When I Die / Blood, Sweat & Tears
 12. Flim Flam Man / Frangipane And His Orchestra
 13. Time And Love / Free Design
 (Track.08)
 14. Time And Love / The Supremes And The Four Tops
 15. Temptation 'Bout To Get Me / Susan Carter
 16. Save The Country / George Duke
 17. He's A Runner / Mama Cass Elliot
 (Track.09)
 18. Sweet Blindness / Cubismo Grafico Five:feat.Eddi Reader
 19. Time and Love / Diana Ross
 20. Stoned Soul Picnic / Frangipane And His Orchestra
 (Track.10)
 21. Ghetto Day / Crystal Waters
 (Track.11)
 22. North Country Laura / Ohio Knox
 (Track.12)
 23. Stoned Soul Picnic / Laura Nyro
 
 曲目ごとの感想です。
 (01) は、イントロでオールディーズかと思いきや、実は'70年のトッドの作品ですって。
 (02) は、(01)のイントロと同じ感触で始まりますが、歌声はどんどん熱くなっていきます。
 (03) は、続けてホットなフィリー・ソウル。なるほど、(02)なんかと同じ何かを感じますね。
 (04) は、これも同じ感触のソウル名曲。僕の世代だと、デヴィッド・ボウイミック・ジャガーのカヴァーがやたら流行っていたことを思い出します。
 (05) は、モンゴのカヴァーにローラのインタビュー音源を被せたもの。これには参りました、やられた!って感じです。
 (06) は、「パパー」なコーラスが素敵なカヴァー。ちょっとクセのある女性ヴォーカルもクセになります。
 (07) は、普通にいいカヴァーですけど、後半の転調部分とかなかなかに好い感じです。
 (08) は、適度に甘いファルセット・ヴォイスにメロウメロウ。
 (09) は、僕が初めてローラ・ニーロの名前を意識するようになったのは、このカヴァーを聴いてからなんです。自分にとっては大事な曲。なんですが、すぐ終わっちゃった・・・。
 (10) は、リズムの取り方がお気に入りです。
 (11) は、彼らのヒット曲ですけど、そうか、これもローラの曲ですよねー。
 (13) は、多重なコーラスが美しい名曲。ソフロ・ファンの僕にはこれまた大事な曲です。
 (14) は、イントロにローラの声を被せたり、施された技巧に参りました。
 (15) は、ホーンとかのハッピーめなアレンジとその背後の寂寥感が、確かにローラっぽい雰囲気ですね。
 (17) は、これも声質は全然違いますが、ローラっぽい空気を感じました。
 (18) は、今年の曲だとは驚きです。ヴォーカルはフェアグランド・アトラクションの人ですって。
 (19) は、ウキウキなリズムが心地良いですね。歌声もとってもキュート。
 (21) は、懐かしいグラウンド・ビートなカヴァー。単調さがクセになる曲で、実は一番のお気に入りでした。
 (22) は、薄い音と都会的なアレンジから溢れる孤独感は、なるほどローラに捧げられた曲と納得の逸品です。
 (23) は、ラストはついに、と思ったら音量も小さいしすぐに終わっちゃうし。なんとも心憎い演出です。
 
 ちなみに手持ちは、(09)(13)(17)(23)。特にお気に入りは(21)(22)です。
 

オハイオ・ノックス

オハイオ・ノックス

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 ↓cytoronさん本人の解説はこちら
 http://d.hatena.ne.jp/cytoron3/20080523