本日の1本 デイ・オブ・ザ・デッド
- 出版社/メーカー: トランスフォーマー
- 発売日: 2008/11/07
- メディア: DVD
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精神病院の患者が散歩中に軍の所有していたゾンビ化ウイルスの入った瓶を発見して病院に持ち帰る。瓶を開けて感染した患者は、意識を保ちながらゆっくりとゾンビ化が進行していったが、ゾンビ化中の人間に噛まれて2次感染した者はあっという間にゾンビになってしまい、病院内に一気に地獄が広がる、、、というストーリーです。
パッケージには「ジョージ・A・ロメロ不朽の名作『死霊のえじき』の正統続編」と書いてあったのですが、どう贔屓目に観ても、そうとは考えられない駄作でした。
誰が「正統」と認めたのかな?
軍施設内でのゾンビ発生事故からストーリーは始まります。この10分くらいは普通にゾンビ映画してて、なかなか緊迫感のある幕開けです。(映像はショボいですが)
ところが、精神病院での本編が始まると途端にダルくなります。
延々と精神病院での日常を描いたストーリーが続くんです。厳しく管理される患者たちと管理する病院側、患者に理解のある医師とか、そんなストーリーが延々と。
主人公たちがゾンビ化ウイルスに感染するのは早いんですけど、1次感染者は徐々にゾンビ化が進行していく設定なので、そのまま普通に精神病院な猿芝居が続きます。
主人公が人間の意識を保ちながらもゾンビ化していく。
なんて、非常に奥深そうな設定なのに、全然それを活かせてないんですね。心の葛藤とかを描くでしょう、普通なら。
ウイルスについて説明をするために訪れた研究者が、人間の肉を喰ったときからゾンビ化が一気に進行する話をしているときに、感染患者の1人が研究者の美味そう(?)なハゲ頭に我慢できずかぶりついてしまうシーンはちょっといいと思いました。
2次感染者は一気にゾンビ化するので、ラストの数分は普通にゾンビ映画らしくなってきます。
前半の精神病院日常シーンと同じアングルで、ゾンビたちが人肉を喰らう食堂を映したシーンはちょっとお気に入り。
ところが、結局はなんか中途半端に終わってしまいます。
最終ゾンビ化ギリギリ前の主人公が襲われるところで、ブチっとお終い。
それまでにいろいろあった伏線は何も結論に結びついてないぞ!
・感染者女性が処女なのに妊娠症状が現れる。
→ 普通はゾンビの子が生まれるでしょ!
・抗ウイルス剤の存在
→ 普通は主人公が人間に戻れるでしょ! とかね。
冒頭とラストのゾンビ・シーンでのスプラッタ度が非常に高かったので、せめてそっち方面を押したら良かったのに、とか、
ゾンビ化する主人公の心情を中心に描いたらよかったのに、とか、
せっかく設定は良かったのでもうちょっと頑張ればいいゾンビ映画になりえたのに、なんとも残念な気分だけが残る駄作でありました。