本日の1枚 Forever Amber

 Forever Amber / Love Cycle (CD)
 
 
 1969年に自主制作盤でリリースされた、英国サイケ・ポップなアルバム。
 オリジナルは99枚しかリリースされなかったらしく、どレア盤として取引されていたらしい。
 地味で暗いジャケからは想像もできませんが、とてもカラフルなポップさに溢れたアルバムです。
 
 ビートルズ直系な曲もあれば、フラワーな楽曲に突然オルガンが鳴り響くガレージな曲もあったり、統一されていないヘンテコ感もまた素敵です
 でもどの曲もメロディが良くって、微サイケなポップ感とともになかなかに卓越したセンスを感じます。
 録音状態が悪いのか、全体的にこもった音になってるんですけど、逆にそれがドリーミーさ、ぼんやりした浮遊感を与えてるような気もします。
 
 オープニングの『Me Oh My』は、穏やかなフォーキー・ポップ。
 続く『Silly Sunshine』で、ガラリと印象が変わります。カラフルに次々と転調を繰り返していくサイケ・ポップで、どこかキュートなアレンジも素敵です。
 『Bits Of Your Life, Bits Of My Life』のような、ハーモニーを聴かせる微サイケな楽曲も好し。
 『Better Things Are Bound To Come』は、激しくうねりをあげるサイケ・サウンドに、美しいハーモニーが夢見心地。
 『On A Night In Winter』や『Mary (The Painter)』のような、箱庭的なポップ感にビートルズ的なメロディ運びの曲も好し。
 『All The Colours Of My Book』は、勢いのあるビートとスピード感がヘンテコにカッコいい、へなちょこパンク・バンドな曲。
 お気に入りは『Dreamer Flies Back』。歪んだギターとキラキラした音色がシューゲイザー的な曲で、後半はグネグネとサイケに展開していきます。
 
 ボーナストラックもいっぱいで、こりゃ、再発されてよかった良盤ですよ!