本日の1枚 capsule

 capsule / MORE! MORE! MORE! (CD)

MORE! MORE! MORE!(初回生産限定)(DVD付)

MORE! MORE! MORE!(初回生産限定)(DVD付)

 
 前作「FLASH BACK」と同質のエレクトロな路線ですが、この新作はヴォーカルをたんまり聴かせるなので、前作での不満感はすべて解消。
 というか、パフュームの新曲で感じた微妙な物足りなさを、補ってくれるようなアルバムでもありました。
 
 オープニングの『runway』はブリブリのエレクトロ・サウンドですが、続く『more more more』はなんかTMネットワークみたいなイントロにアレレと思っちゃいましたが、シンセのキラメキと高揚感が素敵なエレ・ポップでした。単なる4つ打ちなのに躍動感を強く感じるリズムも好いし。
 
 全体を聴いて、TMネットワークってのも、あながち的外れじゃない気もします。完全にクラブミュージック仕様な楽曲ばかりなんですけど、根底に普通にJ-POPしてる感性を強く感じるんですよ。いい意味で小室マナーな。
 といいつつも、曲はどれも決して大衆的でない攻撃的なアレンジですし、また、80'sテクノ・ポップ、エレ・ポップな色合いがたまんないです。
 
 『the Time is Now』は、マントロニクスあたりを思い起こさせるエレクトロ・ファンクサウンドとラップにニンマリ。攻撃的だけどとてもポップですね。
 『JUMPER』は、壮大なシンセで始まるオープニングはワンパターンなんですけど、歌声のハマリ具合は格別。とりあえず、中盤のノイジーな電子音にしびれました。
 『Phantom』は、ロボ声が我々世代には懐かしい感じで。
 『Pleasure ground』は、パフュームにでも歌って欲しいキャッチーなテクノ・ポップ。キュートな歌声を堪能できます。
 『the mutations of life』は、地味なポップ・ハウスなんですけど、ややシンプルなアレンジとじっくり聴けるメロディがとても好きなタイプです。
 『e.d.i.t.』は、ここでまた攻撃的なリズムに電子音、さらにキュートだが攻撃的なヴォーカルが単純にカッコ良いですね。
 ラストの『Adventure』は、モロに80'sテイストのキラキラ青春エレ・ポップで、ブリブリしたシンセ・ベースはニュー・オーダー世代には胸キュンもの。さらに、この曲はなんだかピチカートな雰囲気があるんです。たぶん「・・・わたし」「・・・やだし」とか語尾の子音を統一した歌詞のせいなんでしょうけど。ピコピコなピチカート・ファイヴという印象だった初期のアルバムを思い出しちゃいました。とってもラヴリーな曲で、これが一番のお気に入りなのでした。
 
 
 capsule / Adventure