本日の1枚 ピンキーとキラーズ

 ピンキーとキラーズ / 若いときこそ (7")
 
 
 ピンキラの勢いがやや落ちていく頃、1970年にリリースされたシングルです。作詩は岩谷時子、作曲はいずみたく、編曲は大柿隆。
 A面『若いときこそ』は、哀しげなストリングスが響く泣きメロな歌謡バラードなんですが、ソフト・ロック・ファンにとって重要なのは裏側。
 
 B面『恋人よバラのように』は、イントロのボッサ・タッチのリズムと軽快なホーンでいきなりグッとつかまれます。そしてヴォーカルが入る直前に彩りを添えるハープ、開始数秒でどれだけ的を得たサウンドかが分かりますね。
 そんなウキウキなリズムの前で、あえて軽快に歌わせず、穏やかに伸びていくピンキーの歌声とコーラスも好い。
 転調部分のホーンの重ね方とか、柔らかなフルートなどを配したアレンジとか、確かなソフト・ロック魂を感じる逸品なのです。