本日の1枚 Propaganda

 Propaganda / Dr.Mabuse (12")
 
 
 1980年代中盤に活躍した、ドイツのエレクトロ・ポップなバンド。
 これは1984年にトレヴァー・ホーンのZTTレーベルからリリースしたファースト・シングルです。もちろん、トレヴァー・ホーンがプロデュース。
 
 重厚に織り重ねられたシンセの音色によるメロディはとても劇的で、でも、その立体的な厚みにも関わらずヒンヤリした無機質な感覚は、今聴いてもゾクゾクします。
 女性ヴォーカル、クラウディア・ブラッケンの歌声がまた無機質にエロティックで、結構メランコリックなメロディなのにヒンヤリとした印象を受けます。
 
 タイトル曲の『Das Testaments Des Mabuse』は、ゴシック・ホラー的な感性で重ねられるシンフォニックな音色が、今聴くとわざとらしいけど、でもやっぱ感動的でもあります。
 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコをマシナリー・ビートでカヴァーした『Femme Fatale』もお気に入りでした。