本日の1枚 コトリンゴ

 コトリンゴ / nemurugirl (CD)

nemurugirl

nemurugirl

 
 2008年にリリースされたミニ・アルバム。
 本作も坂本龍一がプロデュースしてますが、作詞・作曲・アレンジすべてを彼女自身が手掛けています。
 キュートだけど可愛らしくなりすぎない透明感のある歌声がいいですね。ふわふわと掴み所のない感じで。
 ピアノの音色の弾かれ方がまたその声との相性が抜群で、実に見事な演奏ですなぁ。
 
 楽曲は一聴するとキュートに小さくまとまってるような印象を受けるんですけど、だんだん耳を奪われているうちに世界が広がっていくような、これまた歌声のように掴み所のない不思議な世界観。
 ついついボーっと聴いてしまう音楽なんですけど、よく聴くとほのかに切ない歌詞もまた素敵。
 
 オープニングの『runaway girl』は、ふわふわと漂い流れるようなピアノの音色と歌声から感じる、ある種幻想的な疾走感が素晴らしいですね。
 ジャジーなピアノが矢野顕子的な『chocolate』、80年代後半くらいに坂本龍一が手がけてた曲のような感触の『jump jump』、タイトルどおりふわふわした『ふわふわsong』とか、実に素敵な小品ばかり。
 一番のお気に入りは、エレクトロニカ・ポップなアプローチの『snowman』。キュートなコーラスがたまりません。合間のトイ・ポップなブレイクなんかに、80'sニュー・ウェーヴの匂いを感じたり。
 
 
 runaway girl (live)