本日の1枚 Wendy & Bonnie
Wendy & Bonnie / Genesis (CD)
- アーティスト: Wendy & Bonnie
- 出版社/メーカー: Sundazed Music Inc.
- 発売日: 2001/05/29
- メディア: CD
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1969年、17歳と13歳の少女姉妹が作成したソフト・サイケなアルバム。
ゲイリー・マクファーランドのスカイ・レコードからのリリースです。そのゲイリー・マクファーランドがプロデュースし、ラリー・カールトンなどが演奏に参加。なのでサウンドはもちろん文句なしですが、それ以上に2人が制作した楽曲(全曲オリジナル!)の素晴らしさに驚きです。
例えば、演奏がシンプルな『Paisley Windowpane』なんかを聴くと、如何に楽曲の質が高いかがよくわかります。
そして、彼女たちの美しいハーモニー。ただ単に無垢な少女の歌声、て訳ではなく、微妙にサイケ感を帯びた憂いも溢れる歌声。17歳と13歳がこんなハーモニーを奏でるなんて!
そんな素敵なハーモニーを活かすためか、演奏はシンプルなものが多いですね。ソフト・ロック名盤として紹介されることの多いアルバムですけど、そんなにソフロなアレンジとは感じられません。
フォーキーなんだけどちょいとジャジーなアレンジは、彼女たちの歌声と相俟って、独特にサイケ・ポップな世界観を表しています。
サイケなオルガンが密やかに響くアップテンポなオープニング、『Let Yourself Go Another Time』でまずはガツンと。フラワーなハーモニーにすっかり耳を奪われます。
続く『Paisley Windowpane』が特にお気に入り。ぼんやりとしたサイケ感が素敵な淡い演奏と、儚くキュートな歌声に胸キュンなのです。
80'sギター・ポップ的な『I Realized You』、洒落たフラワーなアレンジの『You Keep Hanging Up On My Mind』、ジャズ・ファンクなグルーヴィさの『Endless Pathway』、まどろみソフト・サイケな『Children Laughing』、ジャジーなハーモニーから突然サイケに変化する『Winter Is Cold』とか、どの曲も実に素晴らしいソング・ライティングと歌声に聴き入ってしまいます。
そして、そんな素敵なアルバムよりもさらに素敵なのが再発CD収録のボーナス・トラック。
まず前身バンド Crystal Fountain Acetate の『Night Behind Us』は、サイケというよりもシューゲイザー的な味わいで、荒削りな演奏にも関わらずどんよりした美しさが光ります。
以降のデモ4曲がこれまた素晴らしい。どの曲もアコギのみのシンプルな演奏に儚いハーモニーが映え、もう抱きしめたくなる可憐さ。特に『Ice Cream Man Song』のハーモニーに心奪われております。
Let Yourself Go Another Time
Winter Is Cold