本日の1本 死神ランボー
死神ランボー 皆殺しの戦場
- 出版社/メーカー: DARK RABBIT
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: DVD
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ベトナム戦争での地獄のような捕虜生活から帰還した男。しかし、アメリカに帰国した彼を待ち受けていたのはベトナムよりも過酷な格差社会だった。周囲に氾濫する麻薬、誕生した息子は奇形児、そんな地獄のような生活の中で彼はついに、、というストーリーです。
ま、言うまでもないでしょうけど、あの「ランボー」とは一切関係ありません。
戦場では死神と恐れられた男、て趣旨のことがパッケージに書いてあったんですけど、ベトナムでも米国でも弱っちいだけじゃないですか!
戦場ではベトコンから、米国では借金取りから、ただ逃げ回り、つかまってはボコボコにされています。
その戦場の様子で始まるオープニングはとにかくエグい。身体をバラバラに切り刻まれた死体が次々に大写しになり、主人公はその合間を泣きながら走って逃げています。
そしてベトコンにボコボコされるシーンにつながるのですが、その効果音に驚愕しました。
なんと、殴られたときに「ピコ!」て可愛らしい電子音が鳴るのです!
2人に棒でボコボコ殴られるんですけど、「ピコ!ピコ!」って音が響くせいで、映像には何の迫力も痛みも感じられません。これは俳優さんが気の毒だ。
そして映画全体を通してずっと背後で珍妙な電子音楽が流れていて、この奇妙な作品のストレンジ感を高めるのに一役買っています。
そんなカッコ良い電子音楽はさておき、とにかく最初から最後までどんよりと重いトーンの作品で、ただもう暗い気分になってしまいます。ひたすら救いがない展開。
邦題からしてラストは大暴れして終わるのかと思いきや、ただ一家で無理心中してお終い。なんとも後味の悪い作品ですな。
さて、これ近所のTSUTAYAで借りたんですけど、「ホラー」のコーナーに置いてありました。ネットで販売してるとこをチェックしてみても、やっぱ「ホラー」扱い。
一応はベトナム戦争後の米国を描いた社会派作品だし、オープニングの戦場シーン以外は残酷なシーンなんかも無いし。なんでホラーなのかな?とか思ったりしたけど、やっぱ枯葉剤の影響で生まれた奇形児の息子が「ホラー」なんでしょうな。
泣き声は電子ノイズだ!