本日の１枚 The Singers Unlimited

　The Singers Unlimited / Feeling Free (LP)

フィーリング・フリー

　
　米国シカゴのジャズ・コーラス・グループ。1975年のアルバムです。
　パット・ウィリアムス・オーケストラの演奏を背景に、怒涛のコーラス・ワークを聴かせます。
　メンバーが４人とは思えない厚みのあるコーラスは、ドーンと重く響いたりフワフワと舞うように響いたり。その技術力の高さは溜息もの。
　小粋に弾む演奏、多幸感いっぱいのアレンジもまた素敵なところです。
　ベテラン・グループでありますが、個人的には一番好きなアルバムかな。
　
　まずはオープニングの『You Are The Sunshine Of My Life』。もちろんスティーヴィー・ワンダーのカヴァーです。スウィンギンな演奏にスーパーボールのように弾むコーラスに、聴いてるこちらも弾みます。
　アーバン・メロウなキラキラしたエレピの音色もいい『Green Dolphin Street』、穏やかなボッサ・ポップ『So Many Stars』、細切れな転調が洒落ている『Feeling Free』など、曲調に合わせてコーラスは自在に変化。
　特にお気に入りは、ブロッサム・ディアリーの『I'm Shadowing You』。ソフトにボッサ・タッチな曲調に、柔らかな歌声がなんとも心地良い曲なんですが、まるでエレクトロニカ・ポップな冒頭のぶつ切りコーラスに驚き。
　ラストの『Where Is The Love』カヴァーは、セルメン＆ブラジル'66的に微サイケなコーラスが素敵です。