本日の1本 今日も僕は殺される

 今日も僕は殺される

 
 試合に負けて帰宅途中の人気ホッケー選手イアンは、突然何者かに襲われ殺される。しかし目が覚めると、イアンは普通のサラリーマンになっていた。出勤途中に謎の老人に命を狙われていることを告げられ、、、というストーリーです。
 
 殺されては夢であったかのように目が覚める、これが何度も繰り返されていきます。目覚める度に職業が変わっているのはいいポイントですね。
 監督はダリオ・ピアーナ。イタリア出身でテレビCM業界で活躍している人らしい。ですので、画面の切り替わりは上手いですね、この映画の要になってます。特に、ミステリー・タッチの前半は結構ハラハラと楽しめました。
 
 ところが、主人公を殺し続ける者たちの正体が徐々に明らかになるにつれ、ラストに向かってドンドンと面白くなくなっていきます。単なるB級オカルト映画に一気に下降。
 しかもいきなり主人公が覚醒し、ダーク・ヒーローに変身するのです。うーむ・・・。
 
 なんとなく監督がやりたかったことは分からないでもないのですが、とにかく中途半端な印象ばかり残りますな。
 せっかく前半でワクワクするような伏線が張られてたのに、どれも後半に活かされてこない。例えば、なぜイアンはハーベスターを抹殺できるのかとか、無限ループされる世界と現実世界との関わりとか、肝心のポイントも答えなしに終わるのは如何なものか。
 
 唯一魅力的だったのは、悪女役のジェイミー・マーレイ。先日観た『ツイてない男』でもなかなかカッコいい立ち居振る舞いでしたが、
 
 こんなシーンが特によく似合います。