本日の1枚 高橋幸宏
高橋幸宏 / Page By Page (CD)
- アーティスト: 高橋幸宏,スティーブ・ジャンセン,ラリ・プーナ,アミーナ,Keigo Oyamada
- 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
- 発売日: 2009/03/11
- メディア: CD
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22枚目となるソロ・アルバム。
前作やpupaと同路線のフォークトロニカなサウンドという前評判でしたが、実際に聴いてみると、そんな枠を大きくはみ出してました。確かに路線的には前作の延長上にあるものの、幸宏らしさを取り戻してさらに歩みを進めたような印象です。
また、このアルバムには世界各国から、Lali Puna、Amiina、Steve Jansen、AtomTM、Corneliusが参加しています。まぁいかにもな人選ではありますが、相応に素晴らしいコラボとなっています。
冒頭の『Out There』は Lali Puna が参加してることもあるのか、pupa路線の柔らかなフォークトロニカなサウンド。キュートなグリッチ音と女性ヴォーカルがフワフワと心地良い。
ところでこのグリッチ音、前作では今さらこんな音を、て気持ちを少々抱いたのですけど、ここまでくるとすっかり「幸宏の音」に思えてきたから不思議なものです。
『The Words』には Amiina が参加。細やかな電子音の粒子が美しく煌くエレクトロニカ・ポップ。ヒンヤリしてるが牧歌的な空気感もまた心地良い。
さて、続く『My Favorite Hat』や『Out Of Here』からやや方向が変わります。音はまぁ同路線なんですけど、微妙にエキゾなテイストが散りばめられたモンド感がユニークで。同スタイルでは『The Muse』がお気に入りかな。
Steve Jansenが参加した『Perfect Wound』や『Indefinable Point』は、ジャジーな味付けでアーバン・メロウな趣もあり。
セニョール・ココナッツのアトム・ハートが参加した『Atomic Chicken Dog』は、ラテンな期待を裏切り、ちょいとアシッドなエレクトロ・ファンクでした。
さて、この盤で特に気になったのが、コーネリアスが参加した『Emerger』。硬質なドラムを軸としたテクノ・ポップで、なんか昔の幸宏サウンドなんですよ。
アコースティックな『You've Got To Hide Your Love Away』も、フォークトロニカというより80'sな匂いが漂う。
そして極めつけは、Lali Puna と Amiina が参加した『Meteor Rain』。アレンジはフォークトロニカ・テイストなんですけど、リズムも電子音もなぜか80年代後半の幸宏ポップな肌ざわりを感じました。