本日の1枚 Propaganda

 Propaganda / Duel(12")
 
 
 ZTTレーベル第3のアーティストとして、鳴り物入りで登場したプロパガンダ。その割にはあっという間に消えてしまいましたが、その間に発表された楽曲は当時のテクノ・ポップ・ファンの心を掴んだことは間違いありません。
 これは1985年にリリースされたセカンド・シングルで、シングル3部作の中でも個人的に一番お気に入りだった曲なんです。
 
 1枚目の「マブーセ」に比べると、重厚だったシンセの音色に軽やかさが付与されて、同時にモノクロだった色彩がカラフルに変化しています。そして、女性ヴォーカルのクラウディア・ブルッケンがより前面に出てきてます。
 プログレッシヴ志向だった「マブーセ」とは明らかに方向性が異なり、まぁ普通にテクノ・ポップしてますね。
 今となっては何てことはないシンセ・ポップなんですけど、ドイツ出身者らしい硬質なインダストリアル・サウンドにロマンティックな響き、いかにもヨーロッパ的なポップさが加味されているようで、とにかく当時は大好きだったのです。
 『不思議の国のデュアル』って邦題はどうかと思いますが・・・。
 
 B面の『Jewel』は、同じ曲をインダストリアル・ノイズで満たした凶暴なリミックス。いかにもドイツなエレクトロ・ボディ・ビートとノイジーさで、これはこれでまたカッコいい。
 
 ちなみに、PVはウルトラヴォックスのミッジ・ユーロがプロデュース。
 
 Propaganda / Duel