本日の1枚 Le Volume Courbe
Le Volume Courbe / I Killed My Best Friend (CD)
- アーティスト: Le Volume Courbe
- 出版社/メーカー: Astralwerks
- 発売日: 2006/02/21
- メディア: CD
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フランス人の女性ヴォーカリスト、シャルロット・マリオンヌを中心に、マイブラのケヴィン・シールズたちと結成したユニット。2005年にリリースしたファースト・アルバムです。
フレンチ・ポップな曲もあれば、ガレージ系の曲もあり、コラージュいっぱいなブレイクビーツもあり。
と書くと誤解されそうですが、実験的な要素が高く、そしてとにかく暗くて冷たい音。真冬の真夜中に冷たい雨に打たれながらギターをかき鳴らすような感じ。
荒削りなアコースティック・サウンドがいつの間にか不協和音を奏でる、クラクラしてしまうアブストラクトな感性の重量感は、周りの空気も巻き込んで深く沈んでいくようです。
そんな暗くトリッピーな音楽に、シャルロットのウィスパー・ヴォイスが紡がれていきます。ファイストっぽくもあるけど、フランス語で気だるく囁くのがミソでしょうか。
ボソボソゴニョゴニョと聴き取れないほどの囁きは、演奏にかき消されそうな儚さが素敵で、実はとってもキュートでもあります。
武骨なメロウさが好い『Sitting In Your Head』、ヘボヘボ感が素敵なギター・ポップ『Through This Time』、なぜかピコピコとテクノ・ポップな『Hanging Around』、アブストラクト・ヒップホップな『Locarno』など、意外に多彩なアルバムなんですけど、でもやっぱ受ける印象はどれも同じようで。
ひんやりアコースティックな音とひんやり儚い歌声が素敵な『Harmony』と『I Killed My Best Friend』が特にお気に入りです。
I Killed My Best Friend