本日の1枚 Mocca

 Mocca / Friends (CD)
 
 
 インドネシアのインディ・ポップ・バンド、2004年にリリースされたセカンド・アルバム。
 当時これを買った理由は、インドネシアでギター・ポップってことが「面白い」からだったんですけど、聴いてみたらそんなことが吹き飛ばされました。
 基本はスウェディッシュ風のギター・ポップなんですけど、モータウン風の軽やかなファンキーさがあったり、ミュージカル風のゴージャスさがあったり、オールド・タイミーな味付けがあったり。その洗練されたアレンジ・センスは、南国の暑さを全く感じないほど涼しげでブリージンで、ただただ質の高さに驚きました。
 
 ヴォーカルのアリーナ嬢の歌声は、伸びやかでとってもキュートで、やっぱちょっとカーディガンズ風に聴こえてしまいます。でも曲調に合わせて儚げになったり、ゴージャスで艶っぽくなったり、可愛いだけでない力量もまた素晴らしいですね。
 ちなみに楽曲のアレンジはほとんど彼女が手掛けているとか。なんとも恐るべき才能でしょう。
 
 お気に入りはタイトル曲の『Friends』。オールディーズ・テイストな歌唱とゴージャスなブラス・アレンジがウキウキに心地良い逸品です。
 清涼感いっぱいなギター・ポップ『Lucky Man』、コーラスもキュートな『I Would Never...』、縦ノリにモータウン風な『You And Me Against The World』、アリーナの愛犬の鳴き声も入るノスタルジックなボッサ・ポップ『Buddy Zeus』、メロウなジャジー・アレンジの『It's Over Now』とか、やっぱりインドネシアのバンドだなんて信じられない!
 
 
 Friends