本日の1枚 The Pains Of Being Pure At Heart

 The Pains Of Being Pure At Heart / The Pains Of Being Pure At Heart (CD)

Pains of Being Pure at Heart

Pains of Being Pure at Heart

 
 マイブラ好きを公言する男女4人組、ニュー・ヨークのシューゲイズ・ギター・ポップ・バンド。2007年に結成したらしいですが、今年リリースされたこの盤がファースト・アルバムです。
 
 なぜ周りの評価が高いのか、聴いてすぐに分かりましたよ。
 所謂シューゲイザーな分類の当てはまる音楽は好きではあるものの、評判のいいバンドでもついつい斜めに構えて聴いてしまいます。このアルバムもそのように聴き始めたんですが、気が付けば正面から受けとめてました。
 それは多分このバンド自身が正面からマイブラとかパステルズとかに向かい合ってるからでしょうね。ただそんな音楽が好き、というとっても「ピュア」な気持ちを感じるんですよ。
 
 80年代ごろに突出していたギタポ・バンドに感じる、甘酸っぱい「青春」な煌きがキラキラと輝いてます。
 といっても音が80's回帰してるだけじゃなくって、ただ音楽への愛情を感じるのです。同様な音のバンドは無数にありますが、圧倒的な魅力を放っていますよ。
 メロディも素晴らしいし、リズムとノイズ・ギターの疾走感も、ヘタウマな男女ヴォーカルも、なんかヘナチョコな空気もどれも素晴らしい。
 なんか久々に、聴いてるだけでハッピーな気分になれるバンドが登場してきた、て喜びを感じています。
 
 オープニングの『Contender』から、煌くギターの音色と甘酸っぱい感性が爆発。続く『Come Saturday』での疾走感と儚い女性コーラスもお見事ですし、『Young Adult Friction』のヘボヘボなポップさも素敵ですし、ちょいとウキウキなネオアコ曲『This Love Is Fucking Right!』、モロに80年代のパステルズ風な『The Tenure Itch』、ヴァセリンズ風な『Hey Paul』、、、と、どの曲もハズレ無しに愛らしい。
 特にお気に入りは、ギター・ノイズの浮遊感とラヴリーな女性コーラスも心地良いと『Stay Alive』、もう普通にギター・ポップ名曲殿堂入りな『Everything With You』の2曲です。
 
 
 Everything With You