本日の1枚 BMX Bandits

 BMX Bandits / The 53rd & 3rd Years (CD)

The 53rd & 3rd Years

The 53rd & 3rd Years

 
 グラスゴーのギター・ポップ・シーンを牽引してきた代表格、BMXバンディッツの初期シングルなどを集めた編集盤CD。1998年、Avalancheからのリリース。
 1980年代後半にこれらの初期シングルがリリースされてた頃、ちょうど僕はちょっとギター・ポップとかに背を向けてた時期なので、買っとけばよかったと今更ながら後悔しています。
 脱力したヘナチョコな音と歌声を聴いてると、何かこう、すべてがどうでもいいように思えてしまいますね。決して良質な音楽ではないけれど、小さなハッピーさを与えてくれる音楽です。
 
 ファースト・シングルの『Sad?』と『E102』で幕開け。ヘナヘナのギターが醸し出すヘナチョコ感が素晴らしいですね。なぜかギター・ノイズをかき鳴らし、珍妙なスキャットもどきを披露する『Sad?』のラスト部分が最高。
 リズムボックスのチープさと情けない叫び声をあげる歌声もヘナチョコな『Strawberry Sunday』、「シャララ〜」ヴォーカルもヘナチョコ感いっぱいの『Groovy Good Luck Friend』のライヴ2曲も可愛らしい。
 
 キラキラした青春の輝き溢れる『The Day Before Tomorrow』、間の抜けた『What A Wonderful World』のカヴァー、オルガンの音色はちょっとサイケな『Johnny Alucard』なんかもやっぱ好いですなぁ。
 そして名曲『Rosemary Ledingham』。柔らかなアレンジのギター・ポップですが、煌くギターの音色もキュートなメロディも素敵です。
 ラストはユルユルな『Carousel』。あのメロディにあわせて全編にバカっぽい叫び声がフィーチャーされた怪作です。