本日の1枚 Mukka Makka

 Mukka Makka / Mukka Makka (CD)

MUKKA MAKKA

MUKKA MAKKA

 
 イタリアのポップ・アートな男女3人組。1998年にリリースされたアルバム。
 当時のクラブ・ジャズ系な音を基調にしていて、ドラムンベーストリップホップなアレンジを施しています。
 そんな手法は同時期の英国2ステップ勢みたいなんですけど、いかにもイタリアらしい独特なアート志向のセンスと、微妙に野暮ったい空気が魅力的に思えます。
 女性ヴォーカルの歌声は非常に透き通っていて、ウィスパーな歌い方をしていても甘ったるくなく、軽やかに通り過ぎていくよう。
 
 冒頭の『Mr. Unawsthetic』がこのアルバム最大の目玉曲。力強いストリングスで始まり、思い切りドラムンなリズムと重苦しく唸るウッド・ベースの急き立てられるような疾走感が素晴らしい。まぁ当時の4ヒーローとかに近い音なんですけど、芸術至上主義なアレンジとコケティッシュなウィスパー・ヴォーカルがとっても好いのです。
 
 どの曲も重低音を響かせるウッド・ベースは共通に存在感を放っていて、SEなんかにイタリア民族音楽的な要素も強く感じる『Sneaking Beauty』、イタリアン・ライブラリー音楽的なアレンジも光る『Restless Waiting』、ラヴァーズ・ロック的な『Dim』、ノイズ音とキュートな歌声の掛け合いが素敵な『What I Want』など、久々に聴いて魅力を再発見しました。(聴き続けると飽きそうだけど。)