本日の1枚 Mac Murrough

 Mac Murrough / Merry & Fine (CD)
 
 
 昨日に続き、マック・マーロウのアルバムを。
 こちらは1977年に Ireland Polydor からリリースされたサード・アルバム。これまたオリジナルはレア盤のようですが、このアルバムが彼らの最後の作品であります。
 メンバーの1人、Josephine O'Neil が抜けて、男女デュオな形式となりました。基本的にはセカンドと同じ路線でトラッド一直線なんですけど、哀愁に覆われた空気感は薄れて、どちらかといえば穏やかに明るい雰囲気に。もちろん、ポップ度もちょっと高まっています。
 
 踊り出したくなるような軽やかな躍動感あふれる『Rosemary Fair』に始まり、じんわりと穏やかに美しい『Bunclody』・・・と、歌のメロディも楽器の音色なども「泣き」系なんですけど、どこか微笑ましさも感じる曲が続きます。
 木漏れ日フォーキーな『The Croppy Boy』、無伴奏なのに民族的なグルーヴィさを湛えた『The Lowlands Low』あたりがお気に入り。
 
 楽曲の質の高さでは断然セカンドのほうに軍配が上がるでしょうが、ほのぼのとしたアイリッシュサウダージを味わえる佳作であります。
 セカンドを聴くときにはちょっと「覚悟」がいるんですけど、このアルバムはサラリと気楽に聴くことができます。て、褒め言葉になってないかな。