本日の1枚 かたまりたけし

 塊魂トリビュート」オリジナル・サウンドトラック かたまりたけし (CD)

 
 先月(2009年8月)リリースされた、ゲームソフト「塊魂トリビュート」のサントラ盤。
 21組のアーティストが参加し、全36曲2枚組の大ヴォリュームなアルバムです。
 こういう企画盤って、いくら豪華なメンバーが参加していたとしても、○か×はハッキリと分かれるモノが多いと思いますが、こいつはもう花丸な良盤でした。
 
 まずDisk1は、大橋卓弥スキマスイッチ)によるフリー・ソウル系の『塊オンザウィングス』でスタート。爽やかメロウなファンキーさが心地良いですね。
 で、続くサイゲンジの『カタマリゾート・ソング』は、タイトルどおりリゾート風なボッサ・エレクトロ・ソウル。「パッパ〜」なコーラスとか微細な電子音とかがこれまた心地良く、Disk1では一番のお気に入り。
 GUIROの『つよがり魂』も同系統ながら、メロウでアコースティックな感性がまた素敵。微妙に南国風なヴァイブの音色もいいし。
 
 いかにもバッファロー・ドーターな『Galactic S-O-U-L』などを挟んで、これまたいかにもなキリンジ節が聴ける『ヒューストン』。メロウなシティ・ポップ感がこれまた名曲だなぁ。普通に何度でもリピートしてしまいます。
 いつもよりもポップな曲調で美しい歌声を聴かせるビューティフルハミングバードの『さくらいろの季節』はじっくり聴ける曲だし、ゆうさま&なつこはんの『Lonely Rolling No More』はボッサ・テイストのシティ・ポップで、メロウさを盛り上げるエレピのこもった音色と可愛い歌声、爽やかなコーラスが素晴らしい。これも名曲だなぁ。
 そして、松崎しげるの『SHADOW AND LIGHT』でDisk1を締めてくれます。
 
 Disk2はなんとセニョール・ココナッツでスタート! エレクトロなブレイクビーツを挟んだインチキ臭いラテン・サウンドはやっぱりカッコいいし。
 YMCKの『真っ赤なバラとジントニック』は、期待どおりのピコピコ・キュートなテクノ・ポップ。
 で、その後に続くリア・ディゾンの『Everlasting Love + You』は、結構いい感じのハード・テクノ歌謡。この人の歌をちゃんと聴いたのは初めてなんですけど、悪くないじゃないの。
 
 ペリキン的な松前公高の『The Royal Academy Of Katamari』、キャッチーに乙女ハウスなMicazoの『サヨナラ Rolling Star』、クラフトワーク的にテクノ・ポップな王様ロボの『Katamari Dancing All Night』、ナムコのゲーム音を散りばめたSEXY-SYNTHESIZERの『塊オンザスウィング』と、水準の高い曲が続きます。
 で、ちょいとアシッドに美しい電子音の調べを聴かせるレイ・ハラカミの『ドレミカタマリド』にグッときました。期待どおりの良曲です。
 そして、懐かしいアシッド・ハウスなHardfloorの『Nana-Nan Damacy』でDisk2を締めてくれます。
 
 想定外な名盤で、しばらくは通勤のお供になりそう。