本日の１枚 Prefab Sprout

　Prefab Sprout / Let's Change The World With Music (CD)

Let's Change the World With Music

　
　パディ・マクアルーン、プリファブ・スプラウトの８年振りとなるニュー・アルバム。
　周りの評価が高いので購入したのですが、正直、１〜２曲目を聴いてて、何これ？と思っちゃいました。
　１曲目のラップにも、２曲目の古臭いシンセ音にもガックリ。
　ただ、そのまま聴き続けていくうちに、これでいいのだ、と妙に納得してしまいました。
　さすがパディ、と褒め称えたい叙情的なメロディや青臭い感性はともかく、安っぽい打ち込みもやり過ぎなシンセ音の重厚さも段々と耳に馴染んで、いつの間にか壮大な世界観を形成していくのです。
　全然ひねりのない曲作りにも、パディが音楽に求めているのであろう、ある種宗教的な感性を感じずにはいられない。
　
　ちなみにこのアルバム、ブライアンの「スマイル」に触発されて制作したらしく、90年代はじめに制作途中で中断した作品を再構築そうだ。
　トーマス・ドルビーが関わってた頃で、なるほど古臭いように聴こえたのも仕方がないかもしれません。
　このアルバムを生楽器で録音してたらもしかしてもっと名盤に・・・、とか思ってはいけませんね。
　いやいや、これでいいのです。
　
　メロディの素晴らしさから『Sweet Gospel Music』がお気に入りですが、ともかく全曲とおして表現される世界観をじっくり堪能すべきでしょう。
　
　
　 Let There Be Music