本日の1枚 The Cyrcle / Neon

 The Cyrcle (CD)

Neon

Neon

 
 NY出身のソフロなグループ、1967年にリリースしたセカンド・アルバム。
 ファースト『Red Rubber Ball』ほどのヒットとはならなかった盤で、その後バンドは解散してしまいます。
 けれども、ソフト・ロックな観点からすればこのセカンド・アルバムこそが名盤。メロディアスで美しい曲ばかりなのですが、加えて全体を覆う微サイケな雰囲気が素晴らしい。
 
 冒頭『Don't Cry, No Fears, No Tears Comin' Your Way』のイントロに鳴り響くシタールの音色にまずもうグッときます。基本はソフト・ロック王道な曲なんだけど、シタールやオルガンなどでのサイケな味付けが好いのですよ。
 なんかねぁ、そのサイケ加減が絶妙で、お洒落なんだけど捻くれてもいて、何度聴いても違う楽しさを発見させてくれるようなアルバムであります。
 
 甘いボッサ・タッチの『The Visit』。地味だが味わい深い穏やかソフロ『Weight Of Your Words』。控えめな曲調のようでリズムはしっかりグルーヴィなバカラック作品『It Doesn't Matter Anymore』。
 ギターのキラメキや微妙なヘタウマさがアノラック的な『Our Love Affair's In Question』。ビートルズをたっぷりサイケ・テイストでカヴァーした『I'm Happy Just To Dance With You』。
 おもちゃ箱的に激しく姿を変えるカラフル・サイケ・ポップ『Problem Child』。ハープの音色も美しい爽やかソフロ『Please Don't Ever Leave Me』。ウキウキなフォーキー・ポップ『I'm Not Sure What I Wanna Do』。どれも好いなぁ。
 
 一番のお気に入りは、木漏れ日フォーキーな『I Wish You Could Be Here』。タブラで刻まれるふんわりしたリズムと優しいコーラスがたまんないのです。
 
 
 Don't Cry, No Fears, No Tears Comin' Your Way