本日の１枚 Yo La Tengo

　Yo La Tengo / Popular Songs (CD)

Popular Songs

　
　ヨ・ラ・テンゴの25周年を飾る13作目のアルバム。３年前の前作と同様、音楽的にはかなりバラエティに富んだ内容です。
　前半は割りとポップめの曲が、後半にかけてやや実験的な曲が配されてますが、タイトルどおりに、どの曲からも彼らなりの「ポップ」さを感じるアルバムです。
　全然統一性が無いのに、どれもいかにもヨ・ラっぽくて、そういう意味では統一されている。
　
　冒頭の『Here To Fall』は、ヘニャヘニャしたイントロが嘘のように重厚なサウンドの壁が現れ、このアルバムへの気合が感じられますね。
　女性ヴォーカルを擁した爽やか耽美な『Avalon Or Someone Very Similar』、へなちょこドローンな『By Two』、
　キュートにファンキーな『Periodically Double Or Triple』、ストリングスも爽やかな清涼ポップス『If It's True』、
　とろーんとメロウな『I'm On My Way』、泣きのフォーキー・ポップ『When It's Dark』、
　妖しい虚ろさに微妙な美しさの光る『The Fireside』、ノイジーに締める『And The Glitter Is Gone』、
　ガツンとくるような目立った曲はないですが、聴いててつい涙腺がウルウルきちゃうような良曲が続きます。
　
　じんわり漂う浮遊感と儚い美しさが素敵な『More Stars Than There Are In Heaven』なんかもお気に入りなのですが、
　でもやっぱり『Nothing To Hide』のような轟音キャッチーな楽曲に惹かれてしまうのでした。
　
　
　Avalon Or Someone Very Similar
　
　
　Nothing To Hide