本日の1枚 Dr. Buzzard's Original Savannah Band

 Dr. Buzzard's Original Savannah Band / The Very Best of Dr. Buzzard's Original Savannah Band (CD)

Very Best of Dr.Buzzard's Original Savannah Band

Very Best of Dr.Buzzard's Original Savannah Band

 
 オーガスト・ダーネルキッド・クレオール)がココナッツ以前に結成していたバンド。ファースト・アルバムとセカンド・アルバムからの編集盤ですが、どうやら全曲収録されているようなのでお得な盤であります。。
 基本はディスコティークなんだけど、様々な音楽要素をごちゃごちゃと詰め込んで、でもあくまでも洒落た雰囲気に包まれながら、そしてどうにも猥雑な匂いを発しています。
 80年代後期にパリを中心に流行っていた無国籍音楽は、その10年前に出現していたこのバンドに完成形を見ることができるでしょう。
 
 冒頭の『I'll Play The Fool』は、爽やかなグルーヴィさが素敵なヤング・フリー・ソウルなんだけど、なぜか盛り上がり部分で飛び交うスペイシーなシンセが珍妙で惜しい、いややっぱそういうのがこのバンドの魅力か。
 続く『Gigolo And I』は、洗練されたジャングル・サウンドと「うらら!」て女の子の掛け声も素敵なんだけど、それより曲名が好いですね。そう、「ジゴロ」て語がこれ程相応しいバンドもないでしょう。
 ピアノのフレーズが印象的な『Hard Times』、インチキ臭いラテン・ポップ『Soraya/March Of The Nignies』とか、あくまでも「理想上の」南国テイストが好いんだなぁ。
 
 キャバレー感覚なビッグ・バンド系の『I'll Always Have A Smile For You』や『You've Got Something/Betcha' The Love Bug Bitcha'』あたりがこのバンドの真骨頂なんですけど、
 僕の一番のお気に入りは、ダンス・クラシック小品な『Sunshower』。つんのめるようなドンドコ・リズムとサルソウル系の洒落た軽やかなダンサー・サウンドに、女の子のキュートなコーラスが可愛くてたまらないなのでした。
 
 
 Sunshower
 
 
 I'll Play The Fool