本日の1冊 ミミズクとオリーブ

ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)

ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)

 「青春デンデケデケデケ」の芦原すなおが描く安楽椅子探偵な奥様小説。
 なんとなく「日常の謎」なお話だと想像して借りたんですけど、読んでみたら推理の対象になるのは知人の刑事が持ち込む殺人事件。
 そりゃないだろって舞台設定と安直な推理からして、当然ながらミステリとしての読みごたえはない。
 けれども、中年夫婦が主役となる青春小説として読めばなかなかに素敵な味わいがあります。また、随所に登場する手料理の描き方が秀逸。