第24回セレクト合戦 勝手にレビュー きよさん編

 いきなり掟やぶりの歌ものから始まる13曲。
 きっとアコギがジャカジャカ鳴り響くフォーキーなセレクトであろうと予想していたのですが、なんとウッドストック系ばかりで占められていました。いや、これもまたきよさんらしい。
 お恥ずかしいですが、実は曲目を見るまで全曲がウッドストックものということに気付いていませんでした。それは僕の無知もありますが、それ以上に豊かな選曲センスによるものでありましょう。
 後味としては、後半のメロウさよりも中盤のジャグ・バンドなインストの楽しさが耳に残っております。
 
 収録されている曲目は、
 01. JUST WHEN I NEED YOU MOST / TONY WILSON
 02. FROM THE HEART / ARTIE TRAUM & PAT ALGER
 03. THE OLD CHAIR IN THE CORNER / TOM AKSTENS
 04. CONCRETE CANYON BOOGIE / ERIC WEISSBERG & DELIVERANCE
 05. BLUE DEVILE BLUES / GEOFF MULDAUR
 06. NEW JUG BAND WALTZ / JOHN SEBASTIAN & THE J-BAND
 07. LULLABY FOR THE FIRST BORN / JESSE WINCHESTER
 08. THE REAL WOODSTOCK RAG / JOHN SIMON
 09. SHORT VISIT / DAVID SANBORN
 10. MANY RIVERS TO CROSS / JIM WEIDER
 11. IMOJOCHU / AMOS GARRETT
 12. FOURTEEN TURTLES / ARTIE TRAUM
 13. AMAZING GRACE / PAUL BUTTERFIELD & JOHN SEBASTIAN
 
 曲目ごとの感想です。
 (01) は、まずはその歌モノ。盛り上がっていく過程はもちろん素晴らしいのですが、冒頭のフワフワしたとこが好みであります。
 (02) は、美しいアコギの煌めきが見事でありますが、変則的なリズムにも耳を奪われます。
 (03) は、同様に美しい響きですが、静かなウネリが好し。
 (04) は、突然のハッピーな楽曲。音量は小さいがファンキーなベースがお気に入りであります。バンジョーものかくあるべし。
 (05) は、同じくハッピーなジャグ・バンド。暢気なウキウキ感がいいですねぇ。
 (06) は、続いては美しいタイプのジャグ・バンド・サウンド。穏やかな午後も終わりかけ、夕日が射してくるイメージ。
 (07) は、全体的なキュートな曲で、これはモロに好みであります。チャカポコしたリズムも可愛いし、穏やかなフルートの色も、ちょいと間の抜けた感じの男性スキャットも素敵。
 (08) は、シンプルなピアノが逆にインパクト高し。
 (09) は、ムーディなホーンがリードするアーバンなジャズ、と思ってたらコレもウッドストックサウンドなのですか。うーむ、分からなくなってきたぞ。
 (10) は、と思ったら、今度はいかにもウッドストックっぽいギターの音色で。中盤の涼やかなオルガンの音色が好み。
 (11) は、ハーモニカのファンキーさも好いのですが、グネグネした弦楽器のアレンジが特に気になりました。なんかサイケ・ジャズ・ロックなバンドが頭に浮かんだり。
 (12) は、哀愁たっぷりのハーモニカが泣かせます。これはもうちょっと長く聴きたい。
 (13) は、おっと、ここでまた「AMAZING GRACE」。Bさんのと違い、渋いおっさんの哀愁が漂っております。哀愁の中に光る、ちょっとおどけたファニーさがまた素敵。
 
 ちなみに手持ちは無し、特にお気に入りは(01)を除けば(11)です。

Amosbehavin'

Amosbehavin'

 
 ↓きよさん本人の解説はこちら
 http://d.hatena.ne.jp/addsomemusic/20100808