本日の1冊 食いものの恨み

食いものの恨み

食いものの恨み

 おそらく多くのグルメ本は、いかに美味しそうに記述するかにポイントを置いているでありましょうが、本書は最初からそこを放棄しているように思える。
 紹介されるどの食べ物も、そんなに美味しそうじゃないのだ。
 しかし、食に対する「業」の深さがビシビシと伝わってくることで、やっぱり読んでいて何か美味しいものが食べたくなってくる。
 そしてそれだけでなく、自分も食について何か語りたくなってくる。