4匹の蝿
4匹の蝿
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2010/11/10
- メディア: DVD
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人気ドラマーのロベルトを尾行する中年男。もみ合った際に、ロベルトは男を刺し殺してしまう。しかしその後、ロベルトは謎の仮面男につけ狙われ初め、ついにメイドが惨殺され、、、というストーリーです。
権利関係等から「幻の作品」となっていた、1971年公開のダリオ・アルジェント作品が約40年振りにDVD化。
内容はまぁシンプルなサイコ系サスペンスでありますが、いかにも70年代のアルジェントらしい要素が揃っております。
まずはこれぞアルジェントな色彩の映像美。特に殺害シーンのスローモーション映像での、これでもかと溜める耽美な映像にグッときちゃいますね。
お気に入りは、ロベルトの夢に何度も登場するアラブの処刑シーン。
もちろん首チョンパでございます。
そして、音楽の素晴らしさ。
どサイケな演奏で始める冒頭のシーンからカッコ良くてたまりませんが、以降も映像がリズムにシンクロしていたりとか、音楽の使い方が上手いなぁ、と感心したり。
あとはまぁ、他のアルジェント作品にはあまり見られないユーモラスさが全編に散りばめられています。
ロベルトの友人の会話内容が馬鹿馬鹿しすぎたり(「フランケンシュタインのレイプ」って与太話が素敵)、仮面男と間違えられてボコボコにされた郵便配達員が郵便物をもってくるたびに身構えたり。
ロベルトが雇う探偵が同性愛者なのもまた素敵で。
重要なことは、これらがすべてナチュラルに笑えること。いかにも笑わそうとしているのに、あまりあざとさを感じずに受け入れられるのはなぜだろう。
そうそう、この作品の目玉といえばやっぱ「目玉」ですな。
警察が捜査のため目玉に記憶された映像を科学力(?)で取りだすのです。それがタイトルにある「4匹の蝿」なわけなんですが。