最近読んだ3冊
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延,越島はぐ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 文庫
- 購入: 32人 クリック: 2,758回
- この商品を含むブログ (446件) を見る
タイトルどおり古書をネタにしてるんだけど、その選書センスがなかなか素敵であります。
主人公と店主の関係などはモロにラノベ的でありますが、肝心のミステリ部分は意外にも筋が通っており、そして結構「重い」のです。
いや、面白かったですよ。続編出たら買っちゃうでしょう。
「ゴランノスポン」
- 作者: 町田康
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/06/29
- メディア: 単行本
- クリック: 27回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
かなり書かれた年次がバラバラなので前評判どおり統一感のなさを感じるとともに、これまた前評判どおりパターン化された書きぶりが過去作品と類似しているような。「尻の泉」とかね、面白いんだけど。
しかし面白いとかだけではなく、世界観が浸透してくる文章はやはりさすがだなぁと思い、一気に読了した後は町田節が身体に染み込んでしまっている。
町田流に訳した源氏物語「末摘花」が素敵。
「セックスメディア30年史」
- 作者: 荻上チキ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/05/11
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 239回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
経済、政治、文化などの各側面から適切に分析し、かつユーモラスな語り口で持論を提示してくる。
エロ本を殺したのは単にネットが普及したせいだけではなく、業界としての不況への非対応、規制の強化、さらにはユーザの体験の衰退にもよるのだ。
なんかこれ、ゲーム業界にそのまま当てはまるような。3DSの失策とか。
古いビジネスモデルが廃れようとも、性欲があるかぎり新たなエロメディアが誕生していくと結ぶラストにも好感。