先週読んだ1冊

 「音楽の在りて」

音楽の在りて

音楽の在りて

 萩尾望都SF小説短編集。1970年代後半に書かれたものが中心。
 異星の古代遺跡で出土する楽器の音色に音楽家が思いを馳せる「音楽の在りて」とか、叙情的な想像力の豊かさに唸らされます。
 そして、情景がマンガとして頭に浮かんできてしまう、マンガに映像的な文章表現力もさすがだと思いました。
 著者の哲学観がモロに溢れ出る中編「美しの神の伝え」の読み応えもすごい。これはしかしマンガで読みたい。