本日読んだ2冊
「鳥類学者のファンタジア」
- 作者: 奥泉光
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2001/04/05
- メディア: 単行本
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壮大な世界観を背景に展開していくSFドラマはなかなかに素敵であるが、それ以上に好いのは軽妙なユーモアを連発する文体。形而上学的なモチーフがすぐに洒落でひっくり返される。
どんな状況でも飄々とかわす主人公はジャズ的で、そして文章もとてもスウィンギンなのだ。音楽ファンであればリズムを楽しめる小説であります。
「大津波と原発」 内田樹、中沢新一、平川克美による鼎談。例えば中沢新一は原発を「一神教」的だと語るなど、3人とも非常にユニークな視点をポンポンと提示してくる。
その視点と語り口が面白いなぁ。それにつられてつい膝打って共感してしまうが、なんか騙されてる感がつきまとうのもまた面白い。そのあたりが内田樹と中沢新一の魅力ですね。
最後に内田氏が「霊的な力に対する畏怖の念の欠如」と締めるのも、氏のファンにとっては御愛嬌であります。