本日の1枚 二階堂和美
- アーティスト: 二階堂和美
- 出版社/メーカー: Pヴァインレコード
- 発売日: 2006/08/04
- メディア: CD
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ちょっと前に聴いたアルバム「にじみ」が好かったので、2006年にリリースされたこのアルバムを聴いてみた。
プロデュースは鴨田潤(イルリメ)、ほとんどの曲の作詞・作曲も鴨田潤が手掛けています。そして、アレンジャーとしてレイハラカミ、SAKEROCK、テニスコーツ、mama!milkなどが参加。
なのでエレクトロニカにレゲエ、ジャズと、なかなかバラエティに富んだアルバムですが、やはりどれを聴いても二階堂和美の歌声が圧倒的に前に出てきます。
近作「にじみ」では昭和歌謡的な要素を強く感じましたが、この盤でも『今日を問う Part2』や『いてもたってもいられないわ』などに、同様テイストもジャズ歌謡な雰囲気を味わえます。こういう音には、早口なヴォーカルが似合う。
さらに笠置シヅ子『アイレ可愛いや』をカヴァーしてたりとか。
レゲエ的な曲では、speedometer.編曲の『あの子のあの頃』におけるどんよりしたグルーヴィさ、まったりと幸せな空気のレゲエ歌謡『日向月』も好い。
場末なジャズの香りがする『Lovers Rock』は、その萎びた空気感に反してとびきり清楚な歌声を聴かせるのがなんとも素敵だ。
北欧な空気感の『絵空葉書』、どう聴いてもレイハラカミなサウンドの『虚離より』での美しくも心地良い柔らかさ、ぼわーんとしたエレクトロニカ・ポップの『カーテンコール』とか、後半のエレクトロニカ系な流れも素晴らしい。
また、アーシュラ・ダドジアックみたいに超越的だがキッチュなスキャットを聴かせる『なみだの色』や『Temperature Of Windowside』も凄い。
特に前者はこの盤で一番のお気に入りで、穏やかで心地良い音の流れに歌声が入ると突然に世界観が切り替わる、その映像的な感覚が好いなぁ。アレンジを務めたRUBYORLAって名が気になります。
今日を問う Part2